2019年8月22日(木)に韓国政府がGSOMIA(ジーソミア=日韓軍事情報包括保護協定)を破棄すること決定し、衝撃が走っていますね。
今回GISOMIA(ジーソミア=日韓軍事情報包括保護協定)について初めて耳にした方も多いのではないでしょうか?
この記事ではGISOMIA(ジーソミア=日韓軍事情報包括保護協定)について、できるかぎりわかりやすく・簡単に解説いたします。
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GSOMIA(軍事情報包括保護協定)とは何か?わかりやすく簡単解説!
GSOMIAの読み方はジーソミア!何の略?
GSOMIAは「ジーソミア」と呼び、「軍事情報包括保護協定」の頭文字をとった略称です。
英語表記にすると
GSOMIA=General Security of Military Information Agreement
となります。
GSOMIA(軍事情報包括保護協定)とは何?わかりやすく簡単解説!
GSOMIA(軍事情報包括保護協定)を結ぶ目的
GSOMIA=軍事情報包括保護協定を結ぶ目的は主に3つあります。
1、軍事に関するあらゆる情報が第三国へ漏れることを防ぐ
2、軍事に関するあらゆる情報を協定国と共有する
3、何かあった時のために協力体制を組む
またGSOMIAの協定で具体的に対象となる(共有する)情報は
・軍事技術
・戦術データ
・暗号情報
・高度のシステム統合技術 etc
とされています。
要は、何かあった時に共同作戦に軍事に必要な基本情報全てが対象となります。
例えば、日本とアメリカはもちろん軍事協定を結んでいますよね。
万が一隣国が日本を攻撃しようとした時に、その時点で「助けてくれ」と情報共有をしても間に合いません。
元々持っている手の内を仲間(協力国)に事前に明かしておくことで、異国とも混合チームを組むことができます。
日本はどの国とGSOMIA(軍事情報協定)を結んでいるの?
昨今は日本と韓国間のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)が取り沙汰されていますが、GSOMIAは日本と韓国の間だけの協定ではありません。
韓国を含め現在は7カ国とGSOMIA(軍事情報包括保護協定)を結んでいます。
日本がどの国とGSOMIAを結んでいるか以下にまとめました。
このGSOMIA(軍事情報包括保護協定)は破棄の申し出がない限りは「1年間毎の自動更新」という仕組みをとっています。
そしてもしどちらかの国が協定を破棄する場合には、更新日の3ヶ月前に破棄の申し出が必要となります。
今回韓国は2019年8月24日が更新破棄の申し出の期限だったところ、2日前の8月22日に破棄することを決定したということです。
補足:韓国とのGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)についてわかりやすく簡単解説!
日本と韓国との間で結ばれていたGSOMIAは「日韓秘密軍事情報保護協定」と言います。
目的は他国とのGSOMIAと同じで
1、軍事に関するあらゆる情報が第三国へ漏れることを防ぐ
2、軍事に関するあらゆる情報を協定国と共有する
3、何かあった時のために協力体制を組む
そのために
・軍事技術
・戦術データ
・暗号情報
・高度のシステム統合技術 etc
を共有するというもの。
韓国とのGSOMIA締結時(2016年)にトラブルが発生
日本と韓国は元々はGSOMIAを2012年6月29日に署名する予定でしたが、2016年11月23日まで延期されています。
締結が延期された理由は韓国側の都合で、さらに予定時刻の1時間前に突然延期が決定されるという始末。
良好な外交関係を築くにあたって、あってはならない事態ですよね。
なぜ突然の延期が決定されたかというと、理由は韓国国内で反発が起こったからでした。
日本と韓国のGSOMIA締結延期の経緯
日韓GSOMIAの締結は本来は軍事的な視点で考えれば韓国にとってメリットが大きいものでした。
なぜなら日本が持っている隣国・北朝鮮などの情報を手に入れられるからですね。
ですが韓国側の事前の段取りが失敗してしまったがために、締結の延期をせざるを得なくなってしまいました。
以下に日韓GSOMIA締結までの経緯をまとめました。
<日韓GSOMIA締結までの経緯>
●2011年1月10日
日韓防衛相会談が実施され、GSOMIA始め軍事協力の前向きな検討がされた
●2012年6月29日直前
韓国政府は日本とのGSOMIA締結の話を公にせずに進めていたものの、条約締結の情報が韓国国民に知れ渡り、強い反発が起こった。
●2012年6月29日
日韓GSOMIA締結予定時間の1時間前に韓国政府から締結を延期したい申し出があり、日本が受け入れる
●2012年7月16日
韓国政府は日韓GSOMIA締結を突然延期した理由を
「日本側が米・ニュージャージー州に設置された旧日本軍慰安婦記念碑の撤去運動をしたことで韓国世論が悪化した」
と日本にも責任があるような旨を主張をした
●2016年11月23日
日韓GSOMIAに署名。韓国政府はこの時は事前に協議過程を報告することで前回の反省を生かした
●2019年8月22日
韓国政府が日韓GSOMIAを延長せずに破棄する決定をした
韓国政府がGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)を破棄した理由は
韓国政府は情報収拾用の衛星や地上レーダーなど、日本ほど高度な装備を持っていません。
それにも関わらず、韓国政府が日本とのGSOMIAの自動延長を破棄した理由は
・輸出管理を厳しくした日本への反発
・日本がホワイト国から韓国を除外
・旧日本軍による慰安婦問題
・徴用工訴訟
などを発端とする日本に対しての反発がさらに強まったからでした。
韓国内では日本製品の不買運動や日本旅行のキャンセルなども相次いでいますよね。
韓国政府はGSOMIA破棄の公式な理由としては「「ホワイト国除外が安全保障上の協力関係において重大な変化を招いた」としています。
韓国政府によるGSOMIAの破棄は国内の感情的な反発によって国の安全保障において自分たちに不利になる決定をしてしまったと言わざるを得ません。
韓国政府のGSOMIA(日韓秘密軍事情報保護協定)を破棄について日本政府の主張
結論、日本政府としては
「国の安全保障と輸出管理という全く別の問題を混合すべきではない」
という姿勢を貫き通す構えです。
日本の河野太郎外務大臣は2019年8月22日のコメントで
・安全保障と輸出管理の見直しは全く違う問題であり、関連づけるべきではない
・まったく次元の違う問題を混同している韓国政府の姿勢に強く抗議していく
・依然、日韓関係の修復は重要である
・日韓の外交部同士では問題解決のための話し合いをしようと連携が取れている
と話しています。
まとめ
以上、GSOMIA(ジーソミア)についてできるだけわかりやすく簡単に解説いたしました。
・日本はGSOMIA(ジーソミア)を韓国含め7カ国と提携している
・GSOMIAを締結する目的
①軍事情報が第三国に漏れることを防ぐ
②軍事情報を網羅的に共有する
③いざという時に協力体制を組む
・韓国政府がGSOMIAを破棄した理由は日本への反発が強まったから
・日本政府は国家安全保障と輸出管理の問題を混合すべきでないと抗議の姿勢を貫く
といった内容になります。
韓国側は国内の感情的な反発によって、国の安全保障において自分たちに不利になる決定をしてしまったと言えざるを得ません。
それは日本にとっても韓国にとっても良い方向には進みません。
この複雑な事情が絡み合う日本の外交について、河野太郎外務大臣の手腕が問われることとなりますね。
引き続き見守っていきたいと思います。
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