2018年8月13日のNHK番組「おはよう日本」でアメリカで流行っているスニーカーの転売（リセールマーケット）について紹介されました。
基本的にリセール＝転売の意味であり、日本では転売が禁止されることが多い印象です。
日本では2019年6月14日からチケット不正転売禁止法が施行されたばかりですよね。
この記事ではリセールマーケットの意味や転売との違いはあるのか？合法と違法の判断はどうすればいいのか？についてわかりやすくまとめました。
・リセール（マーケット）の意味とは
・リセールと転売の意味と違い
・合法と違法はどうやって判断されるのか？
・チケット不正販売禁止法とは？
リセールマーケットって何？
リセール・リセールマーケットとは
定価で買ったものを再び販売する＝転売（リセール）
リセールマーケット＝転売市場
という意味です。
2019年8月14日のNHKの番組ではアメリカのスニーカー転売市場について紹介されていました。
これは
転売目的で希少性の高いスニーカーを入手
↓
新品のまま仕入れ値より高額で再販売（リセール）する
↓
差額が利益となる
ことをビジネスとすることが流行っているそうです。
スニーカーに限らず、希少価値のあるものを仕入れて転売するというリセールの市場規模は２０００億円にのぼるそうです。
これは結構大きい市場ですよね。
一方、日本では「転売は違法である」というイメージがあります。
これには理由がありました。
日本では転売は違法？背景を紐解く
日本ではチケットの転売は禁止？？引用：Unsplush
まず日本で「転売禁止」と言われるのはコンサートなどのチケットに対してです。
なぜなら2019年6月14日よりチケット不正転売禁止法が施行されたからです。
この法律で禁止されていることは主に３つ。
・チケットを定価よりも高額で転売すること
・転売を目的にチケットを購入すること（何度も繰り返す）
・主催者が転売を禁止しているチケットを転売すること
これに違反した場合は１年以下の懲役もしくは１００万円以下の罰金またはその両方が科されます。
日本でチケット転売が禁止された理由
日本でチケットの転売が禁止された理由は転売ヤー（ダフ屋）によって消費者や興行主までが不利益を被る状態が続いていたからです。
転売ヤー（ダフ屋）とは、転売目的にチケットを大量に購入し定価よりも高額に設定して再販売する人たちのことをさします。
転売ヤーは
・公式のチケットを転売目的で買い占める
・オークションサイトやSNSで高額販売する
・利益目的に何度も転売を繰り返す
ことをで利益を生みます。
（例）
ジャニーズJr.のコンサートに行きたいファンがいる
↓
転売ヤーが買い占めることで行きたい人にチケットが回らない
↓
転売ヤーがファンに高額で売りつける
↓
ファンは無駄に高いお金を使うことになり、グッズなどが買えない
↓
興行主の売り上げが落ちる
↓
転売ヤーだけが得して行為を繰り返す
これでは消費者や興行主にとってはいいことはひとつもありませんよね。
引用：政府広報オンライン本当にチケットを必要としている消費者が無駄に高いお金を払うことになれば、何度もコンサートに足を運んだりグッズを買ったりすることにお金を使えなくなってしまいます。
これは間接的に興行主にとってもマイナスと言えます。
こういった悪質な転売行為が相次いていたことが背景にあり、チケット不正転売禁止法が施行されました。
転売は違法ではない！？
一方、チケットの転売については法律ができましたが、結論としては転売行為自体は違法ではありません。
だからこそNHKで特集が組まれていたのでしょう。
そもそもビジネスというものは「安く仕入れて仕入れ値より高く売る差額が利益となる」ことで成り立ちます。
転売が禁止されれば資本主義は成り立たなくなってしまいます。
転売禁止と言われるのはあくまでも不正行為をするチケット転売ヤーを禁止するために広まったものです。
転売が合法のチケット
チケットに関しても全ての転売が違法になるわけではありません。
行きたかった公演に急遽仕事で行けなくなってしまった・・・という状況は誰にも起こりますよね。
こういった時には、転売がOKのチケットであれば（券面や公式サイトで確認必須）リセールサービスを使うことで譲渡・転売ができます。
主に違法にならないチケット転売を以下にまとめました。
・転売が許可されているチケット
・公式リセールサービスを利用した転売（再販売）
・日時指定のないチケット
・購入者、入場者の確認が必要ないチケット
これらのチケットは公式のリセールサービスで譲渡・取引することができます。
主なチケットリセールサービス
・Cloak・・チケットぴあの公式リセールサイト
・チケトレ
・その他興行主が指定するリセールサービス
転売が違法になるのは特定興業入場券
逆に転売が違法とみなされるチケットのことを特定興業入場券と言います。
特定興業入場券とは文化庁により以下に定義されています。
・興行主から転売が禁止されているチケット
・券面に転売禁止と記載のあるチケット
・入場資格者が指定されているチケット
・購入者名、連絡先（入場資格者）が確認されるチケット
ちなみに2020年東京オリンピックでもチケットの無断転売は厳しく禁止されています。
公式のリセールサービスは２０２０年の春からスタートするとのことです。
東京オリンピックのチケットリセール禁止文引用：公式HP
東京オリンピックのチケットリセール禁止文引用：公式HP
まとめ
以上、リセールと転売は何が違うのか？合法と違法の見分け方やチケット不正販売禁止法についてまとめました。
転売は禁止ではなく、特定のチケットの不正転売が禁止されているだけという結論でしたね。
日本でもリセールビジネスが流行っていくかどうかはわかりませんが、レアものにはお金をつぎ込むという方は存在しますしマニアックなジャンルであれば可能性は多いにありそうです。
