2019年8月12日付のニュースで湘南ベルマーレの実績ある曹貴裁(チョウ・キジェ)監督がコンプライアンスの問題で退任濃厚であるという報道が流れました。
湘南ベルマーレの曹貴裁監督(50)が電撃退任することが11日、濃厚になった。コーチングスタッフや選手へのコンプライアンス(社会的規範やモラルの遵守)の問題が浮上。今後、Jリーグの調査も入るという。(日刊スポーツ)
曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は元々厳しい監督として知られていますが、チームからの信頼は厚いと評判でした。
「言葉や態度は厳しくてもパワハラではないのでは?」という意見も多いようです。
この記事では曺貴裁(チョウ・キジェ)監督はパワハラをしていたのかを検証するとともに、過去にパワハラについて答えたインタビューも合わせてご紹介します。
湘南ベルマーレ・曹貴裁(チョウ・キジェ)監督のパワハラ疑惑も信頼は厚い?チームのコメントも
2019年8月12日付の報道で湘南ベルマーレの監督・曹貴裁(チョウ・キジェ)さんがコンプライアンス違反により退任する可能性があると発表されました。
湘南を指揮して8年目、曹監督が退任することになりそうだ。複数の関係者によると、昨季から曹監督の指導を受けたコーチングスタッフや選手がメンタル面の支障をきたす事案が続いていた。情報はJリーグにも入っており、調査が入る予定になっている。(日刊スポーツ)
その後湘南ベルマーレ側もコメントを発表。
「月12日(月)発行のスポーツ報知と日刊スポーツにおきまして、湘南ベルマーレの監督である曺貴裁がパワーハラスメント行為を行った疑惑があるという内容の記事が掲載されております」
「クラブとしましては、記事内容の詳細を確認し、Jリーグと協議の上で、報道された内容に関する事実関係の調査を速やかに行ってまいります」
「応援して下さるサポーターの皆さま、ご支援いただいている企業の皆さまに、多大なるご心配をおかけすることにつきましては、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」(ニコニコニュース)
曹貴裁(チョウ・キジェ)監督は何をしたの?
複数の報道によると、曹貴裁(チョウ・キジェ)監督のパワハラと考えられる行為は以下の通り。
・2018年2月〜今年7月までの間、神奈川・平塚市内のクラブハウスや試合会場などで選手やチームスタッフらに、高圧的な態度や暴言を繰り返した疑いがある
・複数人の前でチーム関係者(ライザップから出向していた社員)の能力を疑問視したように「どれだけ無能なんだ」「お前はウソつきだ」などと人格を否定するような発言をした
・机をたたいたり、扇風機を蹴りながら選手に罵声を浴びせる行為
これらの曹貴裁(チョウ・キジェ)監督の行為によって、精神的な苦痛や過度のプレッシャーから練習場に行けず、うつ病などを発症した関係者もいたということです。
当事者や目撃者も複数人いるとなると、例え曹貴裁(チョウ・キジェ)監督はそんなつもりはなかったのだとしても、側から見たら「パワハラ」に該当してしまう可能性はゼロではないかもしれませんが・・。。
ちなみに厚生労働省によるパワハラの定義は
・優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
・業務の適正な範囲を超えて行われること
・身体的もしくは精神的な苦痛を与えること
・就業環境を害すること
のような行為とされています。
曹貴裁(チョウ・キジェ)監督のパワハラ疑惑の真相
曹貴裁(チョウ・キジェ)監督はJ2時代から監督に就任し、2014年にJ1に昇格させている実力ある監督です。
ユースの監督を務めていたこともあり、湘南ベルマーレの会長・眞壁潔氏は「人を育てる力」「人をその気にさせる人間性」がある監督だと信頼も厚いようです。
その一方、元々言葉も態度も厳しい監督として知られています。
筆者がを曹貴裁(チョウ・キジェ)監督の過去コメントや発言を調べている中では、少なくともご本人が意識的にパワハラのつもりで意識的にスタッフや選手たちを威圧したり傷つけるような監督には思えませんでした。
どちらかというと厳格ではありながら選手たちからの信頼も厚く、しっかり結果を残すプロの監督というイメージに思えました。
結果がすべてのプロスポーツという世界で人を育て導き、勝敗の責任を負うという立場において、言葉や態度を厳しくし威厳を保つことが重要なのは当然とも言えます。
だからこそ指導の一環であるかパワハラとみなされてしまうのかの線引きはとても難しいですよね。
次項で曹貴裁(チョウ・キジェ)監督が過去にパワハラについて言及したインタビュー記事を見つけましたのでご紹介します。
曹貴裁(チョウ・キジェ)監督がパワハラについて答えたインタビュー紹介
先に曹貴裁(チョウ・キジェ)監督がパワハラについて答えたインタビュー内容をまとめました。
●インタビューまとめ
・パワハラは人間関係の中で常に起こりうる問題
・しっかりと人間関係を築けているかどうかが土台にある
・監督と選手の関係で変に心がけることはない(親子の関係のように)
・選手のミスの責任はすべて監督にあると考えている
・叱るときは叱るけれども、お互いに理解し合おうとする姿勢が人間関係の基本である
・誰にでもコントロールできない出来事が起こることを認識することが大事である
・指導者が一番謙虚で一番自分のことを反省しないといけない
・何を言ったかは重要ではなく、普段どんな関係でいてどういう指導をしているかが出る